[9日目] 2.5次元舞台で忍術がLEDなどを使いどう表現されていたか


本記事は、Cerevoスタッフが業務や趣味について思うままに書き綴るアドベントカレンダー企画「Cerevo アドベントカレンダーTechBlog 2019」の第9日目です。

Cerevo アドベントカレンダーTechBlog 2019
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大好きな2.5次元舞台の公演が日本国内で終わり居ても立っても居られず中国・深セン公演にきている、Cerevo広報のあくやんです。
この12月が終わったら一体何を楽しみに生きていけばいいのか、それが目下の悩みです。

2.5次元舞台といえば、今年の春と秋に弊社製品を演出にご利用いただく機会がありました。
開発している最中はまさかこのように使ってもらえるとは思ってもみなかった、ということで開発チームメンバーもとても喜んでいました。
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自分もすべてをチェックしているわけではありませんが、2.5次元舞台は様々な技術を組み合わせて原作のイメージを最大限に再現して素晴らしい空間にしようと尽力されているものが多いように感じています。


今回はそうした2.5次元舞台がいかに技術を組み合わせて素晴らしい演出にされているかを、あくまでいち観客として勝手に観測して勝手に紹介して勝手に2.5次元舞台のよさを少しでもお伝えできたらと思います。

世界的人気な忍者漫画といえば

今回自分が勝手に推測してご紹介する2.5次元舞台は『ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」』です。NARUTOは皆さんご存知の通り世界的に超人気の忍者漫画ですね。自分も連載当初からずっと好きです。

このNARUTOの2.5次元舞台を見るまで一度も2.5次元舞台を見たことはありませんでした。もちろんその存在は知っていましたが個人的に原作主義が強くドラマ化・映画化が苦手な方で、2.5次元舞台も「わざわざ生身の人がやらなくてもアニメで十分だよ……」というきもちだったわけです。ところが大好きなNARUTOが2.5次元化するというではありませんか。若干の恐れと共に見に行ったその舞台に、引き込まれてしまった最初のきっかけは演出でした。

NARUTOの舞台は「ライブ・スペクタクル」とついているだけあってか演出がどれもとてもこだわりが素晴らしく、舞台というよりエンターテインメント性が高いショーを見ている感覚に近かったのかもしれません。衝撃受けたのはNARUTOの主人公であるナルトが使う忍術・影分身が紐状のLEDを使って表現されていたことです。

黒い服をきた人にオレンジの紐状のLEDをナルトの輪郭風にくっつけて場内を暗くすることで、パッと見ナルトが増えたように見えます。その状態で影分身たちが会場中を走り回り動き飛び跳ねるので躍動感があり、見ていてとてもワクワクしたのを覚えています。例えばこれが影分身を映像で表現していたとしたら、見たこちらに伝わる印象が全く違うものになっていたでしょう。


その最初の公演から今年で5年。ナルステ(NARUTO2.5次元舞台の呼称)最新作の『ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」〜暁の調べ〜 再演』では一体どのような形で忍術が表現されていたのか?を勝手な観測と共に紹介していきます。

ここから先、少々NARUTOの原作およびナルステのネタバレが入りますので「まだNARUTO読んでないんだけど!?」という方、並びに「ナルステ〜暁の調べ〜 再演の円盤待ちなんだけど!?」という方は、どうぞ自己判断で読み進めていただければ幸いです。

忍術の様々な表現手法

以下で紹介する内容はあくまでも観客目線で目視で確認した内容です。事実はまた異なるかもしれませんので参考程度にお読みください。

鳥獣戯画(サイ)

鳥獣戯画とは描いた字や絵を実体化する忍術のことで、舞台の上ではプロジェクションマッピングで表現されていました。特に面白いなと感じたのは、具現化された墨絵の狛犬たちとナルトが戦うシーン。

実際は映像なので実体化されてはいないのですが、ナルト役の方がその映像とピッタリあわせて戦うような動きをするため「本当に絵と戦っている」感があって見応えがありました。

医療忍術(カブト・サクラ)

攻撃とは違い癒す効果のある医療忍術は派手さこそないものの、舞台の上で何かしら「何かやっている」ことがわからないと見ている人が何しているかわからない状態になる難しいものだよなぁと個人的に解釈しています。

そんな医療忍術では、手のひらにおさまる程度の円盤状のLEDライトパネルが用いられていたようでした。ライトパネルに透明のバンドがついていて、そこに手を通し、親指あたりにある電源をON/OFFして使えるようにしてるっぽいかんじでした。サクラちゃんの場合はバンドが手袋にあわせて黒で、本体も四角くて黒なつくりのようでした。

千鳥3パターン(サスケ)

千鳥とはチャクラに雷の性質を加えて形状を変え攻撃する術ですが、この舞台の中では3種類の千鳥の表現がありました。

1つ目は「千鳥流し(手から)」(原作42巻384話のシーン)
手から術を発動する1番オーソドックスなタイプ。サスケの腕部分に巻かれている包帯の上から、包帯に擬態したLEDライトを腕にくっつけ、包帯の隙間からでているスイッチを戦闘中にピコッと押すと腕の周囲が光るもの、っぽかったです。

2つ目は「剣のように伸ばす」(原作38巻344話のシーン)
これは名称がなく千鳥か?と聞かれると千鳥とはちょっと違う気もしますが、基本は「チャクラに電気の性質を加えて形状変化している」ものなのでここで紹介。

こちらはシンプルにレーザータイプのスイッチ式LEDライトを使って、チャクラを突き刺しているかのような表現をしていました。

3つ目は「千鳥流し(全身から)」(原作34巻308話のシーン)
サスケが全身に千鳥を纏わせるところ。ここではサスケの持つ剣身全体にLEDが仕込んであり、鞘にあるスイッチを押すと光る仕組みのようでした。鞘の先端には大きめのバッテリーがついていて、他のシーンで本格的な殺陣するときとは違う剣を使っていたようです。まぁ重いですよね。

麒麟(サスケ)

麒麟とは、雷の性質を持つサスケが生み出した、雷を落とす術です。劇場全体にプロジェクションマッピングするのとあわせて、サスケの腕に電気機器がつけられていました。腕の形状に沿ってぐるぐるとフルカラーLEDテープを固定したものを、利用するタイミングのときだけ腕にはめて使っていたようです。

術の開始のタイミングでLEDが青や白、紫っぽい色に流れるように光、雷のような見せ方をしていました。こちらはバッテリーではなく有線でした。おそらく光量とプログラム(光り方の設定)が入っている関係でそうなっていたのかなと。
また装着して動き回るわけではないので、有線のが安定して裏側でタイミング測れていいですよね。

これらとあわせて照明がものすごく効果的でかっこよかったです。見るたびに、体感的には雷鳴と共にこちらも散ってました。

九尾ナルトと大蛇丸の戦い

今回の舞台において間違いなく目立ってバンバン使われていたのは、舞台背面にそびえる200inchくらいある液晶モニターでした。あらゆるシーンの背景、忍術、演出に使われていてその様は圧巻という他ありません。

特に、ナルトが大蛇丸と対面し九尾のチャクラが漏れ出ながら戦うシーン(原作33巻294話あたり)の戦闘のすさまじさは、この液晶モニターの威力がはんぱなかったように感じています。

一部、ゲネプロ紹介動画で見ることができますので、よければご覧ください。
※2:01あたり。

2.5次元の色々な楽しみ方

2.5次元舞台には様々な魅力があり、今回ここで紹介した演出という切り口も楽しみ方の1つだと考えてます。様々な漫画、小説、ゲームが次々と2.5次元化していっていますが、それぞれの作品にそれぞれのこだわりがあり、原作を知らない方でも楽しめるような工夫に満ち溢れています。ここでは少しでも2.5次元舞台に興味をもってもらえたら嬉しい限りです。

また、「ナルステ見てみたくなっちゃったなぁ」という方。ありがとうございます。しかし残念ながらもう国内公演は終了し、次回作の公開も未定です……。次回作きてほしい……。でも!ちょうど円盤が予約受付中です!なんと席料1回分くらいの値段で円盤が買えます!お得!
※この記事においてなんのインセンティブも発生せず、5000%個人の見解によるおすすめです※


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